それでもぼくはやってない

大学は文学部を卒業した自分。
でも、一般教養でやった法学が一番楽しかった。

なんのかんのと、趣味として法律を嗜んでいる。
ただ、一度も裁判を傍聴したことが無い。
そんなぼくにうってつけの映画が公開された。

内容は単純。
痴漢冤罪を逮捕から一審判決までを描いたものだ。

実は多くの人がかかわる可能性のある裁判は民事。
法廷速度の2倍で走って捕まったときは刑事の簡易裁判を受けた記憶がある。ほとんどの人がそんなものだろう。

刑事事件の実態。
知らなかった。
『裁判で真実が明らかに』
そんなことは、無いのだと。

裁判官や検事は話せば分かってくれる。
そんなことは無いこと。

痴漢冤罪という、男性なら誰でもありうること。
どうしようもなく重いものを突きつけられた気分でした。


認めてしまえば、罰金刑で済み、当日に釈放されることがあること。
それにもかかわらず、裁判にまで行くということは、無実だからなのに・・・。


重い内容の映画でありながら、飽きさせずに最期まで見せられた映画でした。
評価は★★★★★。
さすが、11年間も浪人していただけのことはある周防監督渾身の作品だと思います。